「シュール」とは、
現実離れした、理解不能な世界の見方・とらえ方
というものが本来の意味です
シュールの語源と由来はシュールレアリスム
フランス語のシュールレアリズム(surréalisme)からきています。
詩人アンドレ・ブルトンが提唱しました。
一般的な使われ方
普段、皆さんはこのような使われ方を耳にするのではないでしょうか?
「このお笑い芸人、すごいシュールだね!」
この意味としては
- 俺には理解できない
- 私には理解不能だけど、興味深い
- 全く分からんけど、なんかツボにはまる
という解釈で OK です。
- ありそうでない
- 絶妙な感じ
- 微妙な感じ
およそこのような、なんとも言い難い、ハッキリしない言葉の使い方で構いません。
元々は「笑い」とは関係ない
本来、シュールとは理解不能であったり、思考停止をする・現実離れした状況を言っています。
そのため、近年で使われてるような
- クスクス来る面白さ
- じわじわ来るようなお笑い
- 微妙に、絶妙にダサくて笑える
というような語源的なニュアンスではありません。
※間違っているわけではないですが、お笑いに限定した使われ方が近年では流行っています。
「シュール」と「スベっている」の違い
お笑い芸人を見ていると、「面白い人」と「面白くない人」がいますね?
その差はなんなのでしょうか。
シュールというのは「感じ方」です。
ですので言ってしまえば、人それぞれの価値観に依存します。
観客がその光景を「面白い」と思い、ハマれば、笑いの一種になるということです。
ですので、ある人から見れば、滑っていて面白くない芸でも、別の人から見ればシュールで面白い喜劇になるのです。
笑いのツボは人それぞれ、ということですね。
芸術作品におけるシュールの表現方法
アートにおいては「でたらめでありながら、美しいと感じている心」という意味です。
例えば、ピカソなどが良く知られている表現です。
- 現実感がないが、作品としてギリギリ崩壊していない
- 不思議さと美しさがなんとも言えないハーモニーを作り出している
という表現方法になります。
カオス(混沌)と違い、崩壊せず調和があることが分かります。
映画作品におけるシュールの使用方法
いい意味でも悪い意味でも、感慨深い作品として
- 理解不能なオチ
- 不条理な結末
のような作品を示すことが多いです。
例えば
- 突然の事故死で幕引き
- 地球爆発エンド(笑)
こちらも芸術作品と近い表現方法のため、必ずしも笑いだったり、面白いと言う捉え方ではありません。
多くは具体的な未来を示すわけでなく、悲劇的な終わり方を作品ですね。
いずれにせよ記憶に残ることは確かです。
印象に残り、心を動かし、感動する。
そのような意味では間違いありません。