以降(いこう)とは、「その日を含んだ、それより後のこと」です。
その時点も含めて、その後に出た物・時間・事。
【豆知識1】漢字が違いますが、「已降」も同じ意味です。
【豆知識2】中国語では「以往」とも言います。
「以」の由来は起点を含んだ範囲
「以」とは、ある時・所を起点とするもの。
下の例は全て、起点となる時間を含みます。
- 以遠
- 以下
- 以後
- 以上
- 以西
- 以前
- 以東
- 以内
- 以来
※ただし「以外」は起点を含まない唯一の例外です。(語源的な意味では)
以降の反対語とは「以前」
日常生活での「以前」は当日を含みません。
ですが、法律上ではその日を含みます。
例えば、裁判の書状や、役所での書類
※間違いやすいですので、注意してお読みください。
なぜ「以前」は法律上と普段使いで違うの?
「以前」は「以」が入っているため、語源的な意味で起点となる日を含んでいるためです。
また簡単にイメージしてみましょう。
「午後6時以前に会社を出ました」
と発言した場合、6時ちょうどは入ると思いますか?
「過去の範囲」を強調していますよね。
ニュアンスとしては、午後5時後半あたりを言いたいはずです。
日常会話レベルでは、過去を示す場はあくまでも「その時間は含まない」というのが一般的です。
しかし、「以後」は未来です。
未来とは未確定なもの。
今現在の延長線上にあるものです。
誰にも分かりません。
ですので、「以後」はその時を含むのが自然と考えます。
「以降」を使った時間表現の例文まとめ
時間表現は約束事です。
ビジネスシーンで頻繁に登場しますね。
- 「明日以降に提出して」
⇒ 明日に提出してOK - 「午前中以降に受付開始」
⇒ 午前に受付してOK - 「来週中旬以降に商品を送付いたします」
⇒おおよそ来週の水曜日あたりに到着する
他にも具体的に、
- 来週以降 ⇒ 来週を含んで、それより後
- 16日以降 ⇒ 16日を含んで、それより後
- 4月以降 ⇒ 4月を含んで、それより後
- Windows7以降対応 ⇒ Windows7も対応
- iOS9.0以降推奨 ⇒iOS9.0も推奨される